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爬虫類革のできるまで
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爬虫類皮革等のなめしと染色
高度な技術力と感性が要求
「皮」から「革」へ、一枚の原皮が完成革に至るまでには、さまざまな機械操作と化学処理が行われ、所要日数も90日以上かかります。製革作業の流れを大別しますと、まず準備工程、次に鞣し工程、そして仕上げ工程の三部門に分けられ、それぞれの作業工程では神経の行き届いた高度な技術力と感性が要求されます。その努力の集積が、クオリティの高い優れた革に変身するわけです。このコーナーでは、革づくりの作業内容をピックアップしご紹介します。
(1)原皮
動物から剥皮された原皮は、原産国からなめし工場までの長期間の輸送中に腐らないように、塩漬け、または乾燥されます。
自然乾燥されたヘビの乾皮
自然乾燥されたヘビの乾皮
塩漬けされたワニ原皮
塩漬けされたワニ原皮
ワシントン条約のタグが付いています
ワニの皮革は尾にワシントン条約のタグが付いて輸入されます。
(2)水漬け
塩漬けや乾燥して脱水された原皮を水に漬けて、生皮の状態に戻します。この作業からクロム鞣しまでと、染色はドラムという容器で行います。
(3)石灰漬け
消石灰を溶かした液に漬けて脱鱗したり、脱脂をし、皮の繊維をほぐします。
石灰漬けのイメージ
皮の繊維をほぐし、表面の固い鱗などをとり去ります
(4)脱灰・ベーチング
消石灰が皮に残っていると、なめし工程がうまく行かないため、薬品で余分な消石灰を除きます。又、タンパク分解酵素により、皮の主成分であるコラーゲン以外のタンパクを消化して除去します。
(5)漂白
必要があれば、酸化作用のある薬品で、表面の汚れや余分な色素を漂白します。
(6)浸酸(ピックリング)
次のなめし工程でなめし剤が皮に十分に浸透するように皮の酸性度を調整します。又.皮の種類、大きさ等により必要な場合は、不要なカルシウムを溶解する脱骨の工程を行います。
(7)クロムなめし
3価のクロムなめし剤で皮をなめし、皮を安定化します。皮の耐熱温度を90C以上に上昇させ、そして、柔軟で染色性が良好で、かつ耐久性がある革に仕上げます。
製革作業で最も多目的に使用されるドラム
製革作業で最も多目的に使用されるのが、この円筒型をしたドラム(タイコとも呼ばれる)です。原皮の水洗いから、鞣し、染色、加脂といった数々の作業をこなします。
(8)シェービング
革の裏を削って、革の厚さを均一にします。
クロコダイルの革をシェービングしている様子
シェービングマシンで革の裏面を削り、厚みを調整します。
(9)再鞣し、染色・加脂
求められる用途や風合いなどに応じて、クロム、植物タンニン、合成タンニンなどで再鞣しを行い、希望の色に染色します。同時に革を柔軟にするために加脂剤を加えます。
(10)吊り干し乾燥
なめし・染色・加脂した革等を絞って吊り乾燥します。ガラ干しともいいます。
(11)張り乾燥
革をネットに張って乾燥し、革を平らにして仕上げがしやすいように準備します。(ネット張り)。また、板に釘で張る方法もあります。(板張り)
ネット張り乾燥(ワニ革)
ネット張り乾燥(ワニ革)
板張り乾燥のトカゲ革
板張り乾燥のトカゲ革。染めた色が日光で変化するのを防ぐため、裏面を表にして自然乾燥させます
(12)仕上げ塗装
染料や、顔料で革を着色するとともに、最終仕上げのツヤ感、触感、透明度、耐水性、色褪せ(防止)等の目標を定め、仕上げ剤を塗布します。
スプレー掛けの様子
仕上げ剤(ツヤ出し剤またはマット剤)をブラシやスプレーで表面に塗ります。その後の作業で艶ありから艶消しまで各タイプの革に仕上げます。
マット仕上げ
仕上げ剤を塗布し乾燥した後、表面をバフ(コットン等)で磨きます。落ち着いたツヤと柔らかい仕上がりになります。
クロコダイルレザーのマット仕上げの様子
グレージング仕上げ
透明度のある光沢を出すため、仕上げ剤を塗布し乾燥した後、表面をメノウの玉で磨き(グレージング)光沢を与えます。グレージングの替わりにアイロンでプレスすることもあります。
クロコダイルレザーの光沢仕上げの様子
爬虫類革のできる迄まとめ
爬虫類革のできる迄まとめイメージ
爬虫類革のできる迄まとめイメージ
日本のエキゾチックレザーの特徴
日本人の感性に合わせた、長く愛される革を作ることが可能な国内タンナーです。
エキゾチックレザー素材の鞣し加工は、牛革などと比べて、期間が長くかかります。エキゾチックレザーを代表する革の一つであるクロコダイルレザーは、牛や豚革と比べ繊維の密度が濃く、上記それぞれの加工に多くの日数を要します。さらにデリケートな革の性質や複雑な形状から、各工程で細かなチェックが欠かせません。エキゾチックレザー素材のタンニング(鞣し)には非常に高い技術が必要なのです。

エキゾチックレザー専門のタンナーは世界でも20社程しか存在せず、日本には、その内6社があります。日本人の感性を最も理解し、長く愛される革を鞣すことができることは日本のタンナーの特徴の一つといえます。
時の流れに合わせて、持つ人と共に時間を重ねながら、長く味わい使っていくうちに起こるエイジング(経年変化)まで楽しめるように計算された表現力や、デリケートなエキゾチックレザーを扱うことができる高度な技術を持ち合わせているからこそできることでもあります。
素材の特徴を生かし、長い期間をかけて丁寧に鞣していく職人の高い技術が欠かせません。日本人の感性に合う革を感じてみてください。
製品ご購入の際にはMADE IN JAPANブランドをお選びください
安心安全の証JRAタグ
生の皮の選定、鞣し、縫製は三位一体。どれがかけても高品質の製品をお客様にお届けすることはできません。それぞれに高いクオリティをもち、自信を持っておすすめできるのはやはり日本製のエキゾチックレザー製品です。私たち全爬協は、ワシントン条約を遵守した素材を使って日本国内で作られた日本製品の証であるJRAタグを付けて販売する事業を進めております。JRAタグがつけられた製品は安心安全なエキゾチックレザー製品の証として多くのお客様から選ばれています。
またタグにはそれぞれ登録会員番号が記載されており、それによって販売される製品の製造責任が明らかになります。革の持つ高い耐久性により長くご使用いただくことが多いエキゾチックレザー製品ですが、JRAタグのついた製品は、購入いただいたお客様に責任を持って十分なアフターケアをお届けすることが可能となります。
エキゾチックレザー製品ご購入の際には是非、JRAタグの付けられた製品をお買い求めください。
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